”秋”は、味覚の秋、芸術の秋、読書の秋、スポーツの秋、など何をするにしてもいい季節ですが、
実は抜け毛の多い季節、「抜け毛の秋」であることをご存じでしょうか？
「秋になるとなんか抜け毛が多いような….」なんて感じた経験のある方も多いでしょう。
そこで今回は、なぜ秋は抜け毛が増えるのか、予防策はあるのか、などの疑問に迫っていきたいと思います！

そもそも抜け毛の仕組みって？

まず、髪の毛のサイクル(ヘアサイクル)の仕組みについてご説明していきましょう！
ヘアサイクルは、「成長期」「退行期」「休止期」という3つのステージに分けられ、髪の毛は生え変わりを繰り返しています。
通常、髪の毛は、1本1本が異なるサイクルのステージにあるため、本数が常に均一に保たれています。

成長期

元々生えていた毛が抜け、新たに頭皮の奥から髪の毛が生まれ、頭皮の表面に表れ伸びていく期間になります。
髪の毛の元となる毛母細胞の分裂が活発に行われ、髪の毛が押し上げられ、表面に表れるのです。
通常のヘアサイクルだと、頭皮全体の約85～90％の髪の毛が成長期で、成長期は2年～6年程続きます。

退行期

毛母細胞の分裂が収まり、髪の成長がとまる時期になります。
髪の毛が完全に成長をやめるまでの期間を言い、2週間～3週間程続きます。
頭皮全体の約1％の髪の毛が退行期に当たります。

休止期

完全に髪の毛の成長が止まると、今度は休止期に入り、古くなった髪の毛の脱毛が始まります。
また、頭皮の奥では成長期に入る準備が始まっています。
2ヶ月～3ヶ月間続き、頭皮全体の約10％～15％の髪の毛が休止期に当たります。

以上のヘアサイクルを見てもらうと、一定数の抜け毛は正常であることがわかると思います。
通常、髪の毛は1日に50本～100本程抜けるといわれており、お風呂場の排水溝に、ある程度の抜け毛がたまっていても心配することはないのです。
しかし、秋になると抜け毛は、通常時の倍以上の200本以上に増える場合があるのです！
では、なぜ秋になると抜け毛が増えるのでしょうか？
次にご説明していきましょう！

なぜ秋は抜け毛が増えるの？

秋に抜け毛が増える理由として、以下のことが考えられます。

夏の紫外線によるもの

夏の紫外線は、頭皮には悪い影響を与えます。
夏の強い太陽光、特に紫外線を浴びすぎる事により頭皮にダメージが与えられてしまうのです。
髪の作るのは毛母細胞であると軽くお話しましたが、強い紫外線を浴びすぎると毛母細胞の働きを弱め、髪の毛をうまく生成出来なくなってしまいます。
また、髪の毛の主成分はタンパク質なのですが、強い紫外線を受けることにより、タンパク質の結合が弱まったり、酸化し変質してしまい、キューティクルが傷んでしまいます。
つまり夏に強い日差しを浴び、ダメージがたまった状態の髪の毛が、秋に抜け始めたり、切れ毛となり現れるわけです。

 

夏の食事によるもの

夏場は暑くて食欲もないし、食事がのどを通らない、なんてこと経験したことありませんか？
しかしながら、髪の毛はタンパク質を主成分とし、ミネラルやビタミンなど様々な栄養素で作られており、栄養素の材料となるのが他でもない「食事」なのです。
つまり、夏場に充分な栄養素を摂ることが出来ずにいると、髪の毛を生成する力が弱まり、秋にガタが来てしまうのです。

抜け毛を減らすには？

通常、秋の抜け毛は一時的なものであり、冬になれば正常に戻っていくため、心配しすぎる必要はありません。
しかしながら、髪の毛や頭皮へのダメージが大きすぎる場合は、抜け毛が長引き、薄毛になってしまう可能性もあるので、ダメージへの対策は行って損はありません。
なので次に、秋の抜け毛を減らす為の方法をご紹介していきましょう！

夏場のエアコンはほどほどに

「エアコンなんて頭皮に関係ないでしょう？」と思われる方も多いでしょうが、実は大ありです！
なぜなら、エアコンの効きすぎた部屋にずっといると、体が冷え身体の代謝が下がり、血流のめぐりが悪くなるからです。
代謝が悪くなることで食欲が下がってしまう恐れがあり、食事を怠ってしまえば、髪に栄養が行きづらくなってしまいます。
エアコンはほどほどにかけ、扇風機や窓を開けて風を部屋に入れる、などで暑さを凌ぎましょう！

夏のダメージを減らそう！

夏の紫外線で髪や頭皮がダメージを受けるのであれば、紫外線を出来るだけ避けることが先決ですよね。
帽子や日傘などで、出来るだけ直射日光を受けないよう心がけましょう。
紫外線を「避ける」事を考えるのではなく「受けた後のケア」も忘れずに。

まとめ

以上、秋の薄毛対策をご紹介しました。
上記でも少し触れたとおり、秋の抜け毛増大は人間の構造上、仕方のない部分がありますし、やがて収まってくるので、あまり心配しすぎない方がよいでしょう！
しかし、どうしても増えて不安になったり、長引くようでしたら、専門医に一度相談に行ってみてはいかがでしょうか？